チラシ・広告の反応率を考える①:カクテルパーティー効果

2015年11月20日
とっつぁん
心理
この記事は 4 分くらいで読めると思います
カクテルパーティー効果
カクテルパーティー効果

チラシはいくら撒いても効果が無い!?

カクテルパーティー効果

チラシのポスティングや折り込み広告って出したことありますか?

1枚4円で業者に配ってもらうとしても10,000部ばらまいたとして4万円、

それプラスデザイン費がかかるわけですね。

気になる効果は…

業種にもよりますが新聞折込みをした時の新規獲得率は0.1~0.2%と言われています。

10,000部のうちの10人~20人が反応する計算になります。

まぁつまりその計算で行けば10人~20人程度の新規獲得で売上+αが欲しいわけですが…

 

たいして効果がないのに…とチラシを配るのを嫌がる店長さん、社長さん、

ワタクシの知り合いにも結構いらっしゃいます(笑)

そういう方は決まって「効果のあるチラシ」を作ろうとしていない、もしくは「そもそもチラシの質によって効果が変わる」なんてことを考えもしない方です。

効果が薄いなら効果のあるチラシを配ればいいのですよ。


 

ところでこんなバナー広告を見た覚えはないでしょうか?

私の年収低すぎ!?

ちなみにこのバナーはワタクシがフリー素材から作ったものなので、

実際のバナーとは違うのですが、このインパクトのあるキャッチフレーズが今回のポイントです。

ちなみに「うわっ…私の年収低すぎ!?」のバナーは2000年頃に流行った@typeさんの広告です。

年収低すぎ娘のモデル募集なんかもやってて話題になりました。

色んなメディアにも取り上げられて有名になったキャッチフレーズだと思います。

通常、バナー広告を出してもそんなに話題になるなんてことはありませんよね?

カクテルパーティー効果

広告のキャッチフレーズを考える時にコピーライターとしては常識な事なのですが、

カクテルパーティー効果という認知バイアスを意識します。

カクテルパーティー効果とは

カクテルパーティー効果(カクテルパーティーこうか、英: cocktail-party effect)とは、音声の選択的聴取 (selective listening to speech) [2]のことで、選択的注意 (selective attention) の代表例である。1953年に心理学者のコリン・チェリー (Cherry) によって提唱された。

Wikipediaより

つまりどういうことかと言うと、

人間の脳は自分の興味がある内容、興味のある音を選んで聞き取る事が出来る。

という事です。

大勢でガヤガヤしてるカクテルパーティー会場の中で、談笑している時でも、

ふいに自分の名前が遠くから呼ばれると「あっ今呼ばれた?」と気づく現象に喩えられて、

カクテルパーティー効果と名付けられたそうです。

広告にカクテルパーティー効果を使う

カクテルパーティー効果は音響の話ですが、これは広告に対しても言える事です。

 

以前、「整体の先生になろう!」という内容のセミナーのチラシで、こんな話がありました。

今までチラシを持ってこられた方は一人もいなかったのに、

今回チラシのタイトルを「定年後に出来るお仕事説明会」にしたら何人も問い合わせがあった。

もちろん、その誰もが定年前後の方々です。

「整体の先生になろう!」というチラシと、

「定年後に出来るお仕事説明会」というチラシでは明らかに反応率が違ったのです。

カクテルパーティー効果を使ったキャッチコピーの例

さて、チラシやバナーの反応率にカクテルパーティー効果を利用出来るって事が分かったところで、

自分の広告に応用できなければ意味がありません。

認知バイアスを知識としては知っていたとしても、それを応用するのって難しいんですよね。

考え方の順番としては

  1. 売りたい商材のターゲットを予測する
  2. ターゲットの興味のある事象を考える
  3. ターゲットの興味のある事象を使ったキャッチコピーを考える

というような考え方です。

商材によってはかなり難しいですね。

例えば育毛剤のキャッチコピーを考える

「頭皮が逃避している方!」

すみません、言ってみただけです(笑)

「薄毛に悩んでいる方!」

直接的で単純に考えたらこういうことですね。

実際に普通に使われていて珍しくもないキャッチコピーですが、カクテルパーティー効果の方向性としてはこういう事です。

「育毛剤が効かなかった方!」

これは、既に薄毛に悩んでいて他の育毛剤を試してみたけれど効果が無かった…

という方に訴えかけるキャッチコピーです。

この手の商材はたくさんあって効果があるのがどれなのかが分からない為、

実際にはバンドワゴン効果ハロー効果という認知バイアスが良く使われます。

が、それはまた別のお話としましょう。

例えばホームページ制作業者のキャッチコピーを考える

「ホームページを作りたい方!」

ぼやーっとしていて何にも伝わりません。

そもそも何の目的もなくホームページを作りたいとか思う人がどれほどいるんでしょうかね…

「寝ている間に予約殺到」

ホームページは24時間表示できるわけですから予約フォームがホームページ上にあれば寝ている間でも受付ができますね?

飲食店や美容院、セミナーの集客を考えている人は興味を持つかもしれません。

「3万円でここまで出来る、プロのホームページ制作!」

ホームページ制作をプロに頼むとかなりの費用がかかります。

更新プログラム込みで制作依頼するとそれこそ10万円は最低ラインでしょう。

そういう相場感覚を知っている方に向けたキャッチコピーです。

まぁちなみにウチのサービスなんですが(笑)

とりあえず!

※モデルは岡山でフリーで活動されている准さんです。

モデルがイケメンっていうのも重要ですよね!ってのはまたハロー効果の記事で書きますね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回はカクテルパーティー効果という認知バイアスについてのお話でした。

こういう広告心理を勉強していけば、そのうち良い広告を作れるようになれる気がしてきませんか?

好きな女性の気を惹くときにも使えそうですね…(笑)