幅広く使える心理効果④:アンダーマイニング効果

2016年2月17日
とっつぁん
心理
この記事は 5 分くらいで読めると思います
目的がすり変わるアンダーマイニング効果
目的がすり変わるアンダーマイニング効果

人の上に立つという事

目的がすり変わるアンダーマイニング効果

目的がすり変わるアンダーマイニング効果

シャッチョさんや店長さん、先生やらリーダーやら班長やら村長やら、人の上に立つ人って苦労してますよね。

他人にいい仕事をしてもらうのってメチャクチャ難しいもの…

とびぃ

とびぃ確かに、自分でやる方が速いし他人にやってもらうのって難しいっスね…

あーたむ

あーたむそうかなぁ?
全部みーたむにやらせた方が速いしミスもないし完璧だけど?

みーたむ

みーたむ全然嬉しくないですね…

とびぃ

とびぃ(あれ?そう言いつつちょっと喜んでる?)

とっつぁん

とっつぁん(とびぃ殿、あーたむは他人をこき使うプロでござる…)

今日はそんな感じの記事です(笑)


ワタクシも昔働いていた会社では支店長を任されていたのですが、社員・アルバイトスタッフのモチベーションを上げる事はこの上なく難しかったです。

自分は頑張ろうと思えば頑張れるんですが他人は頑張ろうと思わないですからね(´・ω・`)

アルバイトなんて大抵の人間が「出来るだけサボってやりすごそう」と時間をつぶしている訳です。

ただ突っ立ってるだけの接客スタッフなんてよくある話。

もしかしたら、ただ突っ立ってるだけの無駄な時間が人生のほとんどを占める人もいたりして?

まぁでも、そんな中でも「仕事はしっかりやらないとダメだ!」と頑張る子も当然いる訳ですよね。

頑張ったらご褒美をあげてみる

当然ですが、頑張る子にはご褒美を上げなくてはいけません。

ただ突っ立ってるだけのバイトと頑張って接客してるバイトが同じ給料では不公平だからです。

っとまぁその辺は給料に多少の差をつけるのが筋なんですが…

この頑張る子にご褒美を…っていうのが結構曲者なんですよね。

アンダーマイニング効果という心理効果がマイナスに働いてしまう場合があるんです。

アンダーマイニング効果とは?

アンダーマイニング効果【現象】

(アンダーマイニングこうか【げんしょう】undermining「弱体化」「土台を台無しにすること」)は、内発的に動機づけられた行為に対して、報酬を与えるなどの外発的動機づけを行うことによって、モチベーション(やる気)が低減する現象。

例えば、好きでプレイしていたゲームのクリアに金銭的な報酬を与えられると、やる気がなくなってしまうなど。

特に外からの働きかけがなくても勉強している子どもに外的報酬をあげるのは内発的動機づけが低下させることになる。報酬をもらえるという期待がないと、学習しなくなる可能性がある。

日本人は何かと「がんばれ」というが、既にがんばっている人には逆効果になることもある。

ただ、報酬が悪影響しかないかというと、賞をめざしてがんばっている人たちをみればわかるように、行動を促すプラスの効果がある。これは「エンハンシング」(enhancing)と呼ばれる。

Wikipedia

なるほど~

アルバイトと賞与

  1. アルバイトが仕事を頑張っていた
  2. 頑張っていたので賞与を与えた
  3. 賞与を貰えたことでアルバイトは今以上に頑張った。
  4. その後しばらく賞与を与えなかった。
  5. 賞与が貰えないなら頑張らなくてもいいや、とサボるようになった。
むこりん

むこりんあぁ…よくありそうな話だね

最初は頑張って仕事をしていたのに、賞与が貰えたことで「賞与がもらえるから頑張る」という風に仕事を頑張る目的自体が変わってしまいました。

テストとお小遣い

  1. 子供が自発的に勉強をした
  2. 頑張ってテストで100点をとったら、お父さんがお小遣いをくれた。
  3. お小遣いが貰えたので、子供はもっと頑張った。
  4. 次に頑張ってテストで100点をとってもお父さんはお小遣いをくれなかった。
  5. お小遣いくれないならテスト頑張らなくてもいいや。
むこりん

むこりん子育て難しい!

最初は自発的に頑張って勉強していたのに、お小遣いが貰えたことで「お小遣いの為に頑張る」という風に目的が変わってしまいました。

スマホ等のゲームのイベント

  1. ゲームが楽しいからプレイしていた
  2. イベントを頑張ったら報酬がもらえた
  3. 報酬が貰えたことで次月のイベントはもっと頑張った。
  4. 次月のイベントは報酬がしょぼかった。
  5. 報酬がしょぼいならやらなくてもいいや。
むこりん

むこりん最近のアプリは全部そうだね(笑)

せっかくゲームを楽しんでいたのに、報酬が貰えたことで「報酬の為に頑張る」という感じで目的が変わってしまいました。

頭皮と育毛剤

むこりん

むこりん…ん?

  1. 頭皮が頑張って毛を増やそうとしていました
  2. 頭皮が頑張っているので、育毛剤を与えてみました
  3. すると頭皮はもっと頑張り、毛を増やしました。
  4. しばらく育毛剤を与えずにいました。
  5. 育毛剤が貰えないならハゲてもいいや、と毛がどんどん抜けて行きました。
むこりん

むこりんえぇっ…!?

せっかく頭皮が頑張って毛を生やしていたのに、育毛剤が貰えたことで「育毛剤を貰う為に頑張る」という風に目的が変わってしまいました。

・・・・・・・・・

おっといけない、ワタクシとした事が…

これはアンダーマイニング効果とは関係ありませんでしたね(╯⊙ ⊱ ⊙╰ )

むこりん

むこりん(この野郎…)

リアップを辞めたらハゲるという、この記事には全く関係ない話題ですので忘れてください。

むこりん

むこりん・・・・・・・・

むこりん

むこりんえっ!?やめたらハゲるのはホントなの!?

とっつぁん

とっつぁんらしいね…
手を出すときはご注意を(笑)

ふむふむ

アンダーマイニング効果をなんとかするには…

さてさて、アンダーマイニング効果については多分思い当たる節がある人ばっかりな気がしますが、ではいったいどうしたらいいのか?

報酬を与えない!

むこりん

むこりんひどいよっ!
あんまりだよっ!
こんなのってないよっ!

とっつぁん

とっつぁんだよね…

そもそも問題なのは、

やる気を出させるために与えた外発的動機が「お金・景品・報酬」等の一般的に価値のあるものだという事です。

Wikipediaでも若干触れられていましたが、外発的動機がやる気につながるエンハンシング効果という心理効果も存在しています。

あるミュージシャンのお話

  1. 小さいころに風呂場で鼻歌を歌った。
  2. とても上手だとお父さんに褒められた。
  3. それが嬉しくて歌を歌うようになった。
  4. 今では日本で知らない人はいないほどの有名ボーカリストになった…
むこりん

むこりんへぇぇ、誰の事だろ?

とっつぁん

とっつぁん桑田佳祐だね
(父親の葬式のニュースの時にテレビで言ってただけだから真偽は不明だけど…)

お父さんに褒められたという外発的動機から歌を歌う事に喜びを見つけ、そのまま行くところまで行っちゃったパティーンですね。

接客アルバイトのやる気

  1. 最初は突っ立ってるだけの接客スタッフのアルバイトだった。
  2. 店長から指示されてお客さんをよく見て行動してみた。
  3. お客さんからとても感謝された。
  4. お客さんに感謝された事が嬉しくて頑張るようになった。
むこりん

むこりんこれは良くあるヤツだね!
バイトの面接でこれ言うとすごい薄っぺらい印象与えるアレ!

そう、接客バイトの面接での1、2を争うきれいごと
「お客さんにありがとうと言ってもらえる仕事がしたい」という定番の決まり文句です。

これを本気で思っているかどうかを見極めるのが人事担当者の腕の見せ所(笑)

まとめ

あからさまな報酬を与えると人はアンダーマイニング効果で頑張らなくなる。

頑張らせるには達成感等の報酬以外の外発的動機を与えるべしべし!

まぁ分かってても難しいですけど、

こういう心理効果があるんだという事を知っているのと知らないのとでは違ってくるのではないでしょうか?