チラシ・広告の反応率を考える③:ハロー効果
誰もが一度は聞いたことがあるハロー効果
さて問題です。この二人の男性、どちらが仕事が出来る人でしょうか?
ってまぁどっちも同じ人なんですけどね。
一般的にはスーツを着た真面目そうな男性の方が「仕事が出来そう」ってイメージですよね?
広告心理なんか考えてなくても「ハロー効果」という言葉は一度は聞いたことがあるかもしれません。
ハロー効果(ハローこうか、英:halo effect)とは、心理学者エドワード・ソーンダイクによって名づけられた造語で、心理的効果の一つ。ある対象を評価をする時に顕著な特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる現象のこと。
認知バイアスの一種である。
一般にポジティブな方向への歪みを指すことが多いが、ネガティブな方向へのハロー効果も存在する。
ハローとは、「後光が差す」と言う時の後光、聖像の光背や光輪のことで、後光効果、光背効果とも呼ばれる。
Wikipedia
つまりどういう事だってばよ?
例えば自分の大好きな芸能人が新商品のシャンプーのCMをやったとしましょうか。
そのシャンプーと芸能人は実際は全く関係ないのに、
そのCMをみたあなたはシャンプーにも好感を持ってしまう…
っというような心理的効果です。
「芸能人でCMなんてお金ないから無理だよ!」
ごもっともですね、芸能人つかってCMバンバンやってるような商品はそもそもの宣伝力が桁ハズレですよね。
まぁ別にハロー効果は芸能人に限ったことではないのですよ。
モデルさんを使うとしたら、ブサイクよりはイケメンの方が印象が良いですよね?
可愛い女の子が美味しそうにお菓子を食べていたら、そのお菓子は美味しそうに見えてきます。
太ったモデルさんが丼にガッツいてるのもお腹が空いてきそうですよね?
また、広告のモデルさんに限った話ではなく、
パッと見でちゃんとした広告かどうか、というのも重要です。
たまに、ワードで素人が作ったようなチラシを配っている方がいらっしゃいますが、
町内会のお知らせだとか学校行事のお知らせなら別ですが、それなりにちゃんとした商品の販売や飲食店のチラシでこういうのを見ると…
「あぁ、ここってチラシ代ケチる程お金ないんだなぁ…」と感じてしまいます。
(小規模な個人店だとあまりこういう偏見にはならないですけどね。)
他にも、飲食店の場合だと「ミシュランガイド○ツ星の店」とか
セミナーの講師の肩書きに「一般社団法人○○名誉会長」だとか…
ミシュランは凄いですけど肩書きは怪しいのが多いですよね(笑)
ハロー効果を使った広告例
ハロー効果を使った例としてドーナッツの広告を作ってみました。
※このドーナッツは実在しません。
うん、色んな意味で美味しそう。
でまぁ、余計な文字は入れなかったんで分かりやすいと思いますが、
「モンドセレクション最高金賞受賞」の部分がハロー効果ですね。
モンドセレクション(Monde Selection)とは食品、飲料、化粧品、ダイエット、健康を中心とした製品の技術的水準を審査する民間団体であり、ベルギー連邦公共サービスより指導及び監査を受け、モンドセレクションより与えられる認証(この組織では賞と表記している)である。
1961年、独立団体としてベルギーの首都・ブリュッセルに作られた。
全審査対象品のうち5割が日本からの出品で、日本から出品した食品の8割が入賞している。
Wikipedia
このモンドセレクション金賞って、知らない人が聞いたら、
「へぇ、なんか凄いお菓子の大会で優勝したのね!それは美味しそう!」
って思っちゃうのがミソですね。
でも、お土産屋なんかで良くある光景…
「あれ?こっちも金賞であっちも金賞??なんで1位が何個もあるの?」
それもそのハズ、モンドセレクションは単に「製品の技術的水準を審査する」だけで、基準を満たしてれば全部金賞です。
「審査員を唸らせた凄い美味しいお菓子」なんてことではないのです…
全審査対象品のうち5割が日本からの出品で、日本から出品した食品の8割が入賞している。
って「だいたいどの商品も出品したら入賞するんじゃん!」って言う…
15万円で申請してだいたい入賞するそうです(笑)
いかがでしたでしょうか?
ハロー効果はなんとなく意識して使いやすい認知バイアスだと思います。
うま~く使いこなして広告の反応率をアップしましょう!
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